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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻


「価値?」

「彼女たちは商品だ。とてつもなく高価な、な?」

「無粋な…」

冨岡の中に怒りがこみ上げる。

朔が商品?

確かに朔との出会いは武器屋だったが、彼女は特殊な布で封印されていた。

だが、彼女に会って腐っていた俺の心は和らいだ。

剣が本体であるとはいえ、彼女は人と同じ心があり、喜びもすれば悲しみもする。

彼女はただのモノではない。

彼女は俺たち人と同じ……

「義勇様、来ます!」

「「満ち染まん 潮の流れに 揺蕩うは…」」

今はまだ、ちぐはぐだ。

俺は朔の事を知らない。

彼女は打ち明けようとしていたのかもしれないのに……

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