第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻
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王宮にて。
「…………なぁ、そろそろ教えてくれねぇか?」
「……貴方は義勇の味方になってくれますか?」
「よくは知らんが、冨岡から何か指示されてんだろ?」
「……義勇が、もし自分が居なくなったら、貴方を頼るように言っていたので……」
「ふーん。アイツ案外頭回るよな」
「え?」
「いや、こっちの話だから、気にすんな。で?お前はどうしたい?」
宇髄に問われ、言葉に詰まる。
「………私は、義勇を待つって決めてますから」
「へぇ」
なかなか肝が据わってるじゃねぇか。
「良いぜ、お前のことは俺が面倒見てやるよ」
「……………」
「んな、警戒すんなって!それとも、俺からも女扱いされてぇか?」
渾身のキメ顔をして見せるも……
「結構です!」
っかー、これでも俺に興味無しかよ!