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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻


「あの…私、こういうの初めてなんですが…」

線の細い女性が入室してきた。

「俺も始めたばかりだ。とりあえず、どこか痛いところは有るか?」

「痛いところ……」

「肩や腰……その痣は?」

「私、実は……」

女性は泣きながら、話し始めた。

彼女曰く、貧しい生活をしていた家族の為に働きに出てきたのだが、彼女を雇った男は見た目こそ善人だが、裏では女性たちを手込めにする悪人だった為に………

彼女は何とか逃げ出して来たのだという……

「非道な……」

女将を呼び、女性を保護してもらう。

王室に居れば、何かしらの対処も取れたのだが……

「……義勇様?」

「朔」

「………大丈夫ですか?」

こんな時はいつも白藤が横に居て、いつも静かに話を聞いてくれた。

朔と白藤の姿が重なる。

あぁ、白藤に会いたい。

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