第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻
まずは実践と言われ、寝台にうつ伏せになった菖蒲の肩を指圧していく。
グッ、グッ。
「あっ、そこ…もう少し、強く…///」
鼻にかかるような甘い声を出す菖蒲に誤解を招くような声を出さないでくれと言ったのだが、からかっているのか一向にやめてくれない。
周囲が聞き耳を立てているのか、人の気配もしてきた。
「んっ、あー…///」
「遣り手の菖蒲姉さんが…」
「気持ち良さそう…///」
「お兄さんったらー」
ひそひそと声が聞こえる。
俺はただ整体をしているだけなのだが。