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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第56章 新年用読切 新しい年を貴方と$


「………いつになったら帰ってくるのよ…」

今日はクリスマス。
今年は二人で過ごそうと言われたので、料理も頑張ったし、彼のお気に入りのワインも買って。

そろそろ帰る。

その言葉を聞いてから、かれこれ三時間。

そろそろ日付変わるなー。

私は宮野白藤。

都立の教育大学に通っている。

恋人の名前は宇髄天元。

キメツ学園と呼ばれる中高一貫校で美術教師をしているのだが……

昨日も打ち上げしてたくせに……

再びかかってきた電話に出ると、どこかの居酒屋なのだろう、ガヤガヤとした音に混じりながら天元の声がする。

「悪いなー、白藤。今打ち上げでさ。伊黒に捕まってんだわ」

「………もう、いいよ。帰って来れないんでしょ?」

ブチッ。

一方的に通話を切った私は、一切手を付けていなかった料理をゴミ箱へ捨てた。

食べる気もしなかった。

ただただ、虚しかった。

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