第53章 裏夢ランキング記念 高嶺の藤に手を伸ばす$
「前に刀鍛冶の里で炭治郎君の傷を治したでしょう?」
「あ!」
そう言えば接吻されて傷が治ったんだった!
「あれは不治露と言ってね。あれがあるから私はここに居られるの」
「それはどういう……」
「人は脆い。鬼のように、切り落とされた腕が回復するわけでもない。でも、私を抱けばどんな傷でも癒える。一日以内であれば」
抱く?
抱くって……その…
「かといっても、未熟な者たちを相手にしてはならない。基本的に私が相手をするのは柱の方々のみ。私は治すことは出来ても戦える力はない。だから今まで守って頂いていたのです」
確かに、だから同じ戦場に居ても、柱たちが彼女を守りながら戦っていたのだ……