第51章 里帰り$
受け身の体勢が取れない。
足場にしようにも近くの崖までは距離がある。
俺は鬼狩り以外の場所で死ぬのか……
白藤の目の前で……
「冨岡さん!!」
振り返った白藤が声を上げる。
伸ばされた手は空を切る。
そう思った、が…
「血鬼術・魅了!」
目の前に居た白藤の姿が一瞬にして変わる。
普段は相手に幻術を見せる技だが、今回白藤は自分の体自体を変化させた。
そう、彼女は自らの意思で技を進化させたのだ。
瞬き一度の間に彼女は冨岡と同じく柱の一角を担っている宇髄天元に姿を変え、冨岡の腕を掴むと勢いよく体の向きを転換させた。
ガッ、ぐるん。
冨岡を対岸に投げ飛ばし、術を解く。
高さからして人が落ちた場合は即死でも、鬼である私なら助かる。
大丈夫、これが今生の別れになっても私は後悔しない。
「生きて…」
白藤はそのまま崖下に吸い込まれていった。
-了-
あとがき↓
はい、佳境ですが本編は一旦お休みして次回はピックアップ御礼の座談会と初の裏夢ランキング入りを果たした記念に炭治郎裏夢を書きます!
ちなみに座談会は二本立てでお送り致しますのでお楽しみに(人´∀`*)
ではでは、次回ピックアップ御礼にてお会いしましょ~。
哥帳李でした(^^)/~~~