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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第51章 里帰り$


「水柱さま?」

ならばせめて…

「藤姫殿」

「はい?」

「水柱様でなく、名前で呼んでは頂けませんか?」

「お望みとあれば。左近次様とお呼びしてもよろしいですか?」

左近次。

家族以外で久しく呼ばれなくなった名だ。

あの日、家族全員が惨殺される前までは……

「左近次様。失礼致しますね」

彼女は私の夜着を剥いで、そのまま一夜を共にした。

彼女に惹かれ、すがる程に、するりとかわされてしまう。

誰もが求め、恋い焦がれる。

そんな彼女を私が剣士として育てたあの子と……

スン。

匂いが変わった。

愛情、幸福、か…

「幸せに、な…」

義勇。彼女同様、孤独だったお前だからこそ補え合えたのだろうな。

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