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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第7章 廓の中$


京極屋の善逸



なんか俺、自分を見失ってた。
俺は宇髄さんの奥さんの"雛鶴"さんを探すんだったよ。


三味線と琴の腕を上げたってどうしようもないだろうよ。


でもなぁ、どうしよ。
ずっと聞き耳立ててんだけど、雛鶴さんの情報ないぞ。



「おなかすいたわ」


昨日あんなにお盛んだったからでしょ?


「帯がないのよ」


あんたのは、そこの姐さんが持ってるよ。


「髪結いさん来た?」


まだ来る刻限じゃないっての!



善逸は聞き取れる情報に心の内で突っ込みをいれながら、神経を研ぎ澄ましていく。




「早くしなよ」



「ひっくひっく、ぐすん」



ひっくひっくぐすん!?


「一大事だ。女の子が泣いてる」




「ひっくひっく」



ぐすん。

荒れ果てた部屋に目を剥く善子。



「ちょっ…めちゃくちゃなんだけど、どうしたのこの部屋。えっ、けんっ、喧嘩!?喧嘩した!?大丈夫!?」



わっ。

禿(かむろ)の女の子が泣きじゃくっている。



「ごめん!ごめんね!君を怒ったわけじゃ…ないのよ!!ごめんね。何か困ってるなら…」



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