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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第51章 里帰り$


だとすれば、私は果報者だ。

「ですが、使って良いのでしょうか?」

廃屋とは言え、今夜の宿がわりに選んだのは観音堂。

名前の通り、お堂中には千手観音を祀ってある。

とりあえず、何か身繕った方が良いだろう。

少し考えてから白藤が竹筒に入っている水を器に移し、観音様に供える。

「本当なら食料の方が良いんでしょうが…」

「意外と信心深いな」

「そうでもないですよ。でも、くすんでしまっているようなので、磨いて差し上げようかと」

持っていた手拭いで千手観音像を真剣に磨く白藤。

と、反対側からも手が伸びてきて、冨岡も観音像を磨き始めた。

「俺も手伝う…」

「ありがとうございます」

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