第51章 里帰り$
柱稽古も終わり、私も正式に隠部隊配属のはずだったのですが、依然として体力不足が否めず……
まずは体が資本という名目から、日々冨岡さんの屋敷から蝶屋敷へ通っています。
隊員の負傷を看護しながら、隊員の方々が行う機能回復訓練というものを受けています。
「では、白藤さん。まずは柔軟からですよ」
「はい、アオイさん」
甘露寺さんに柔軟を教わっただけあって体の柔らかさだけは及第点。
一つでも取り柄があって、良かった。
「お次は鬼ごっこです。私を捕まえて下さい」
と、言われたものの……
アオイさん、速い。
「はぁ、はぁ…」
捕まえられる直前でかわされてしまうとは。
「焦らなくて良いですから。ゆっくり慣れていきましょう?」
アオイさん、優しい。
「はい」
といった流れで一週間ほど経った頃。