• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第45章 里帰り$


$$$


生姜はみじん切りに。


「えっと、鍋に蛤と酒を入れて、蓋をして蒸す。沸騰したら火を弱くして、蒸して……」


磯の香りがする。
調理は順調のようだ。

俺は師範の杯に白藤が持ってきた酒を注ぐ。



「義勇、お前もどうだ?」



さして酒は強くないのだが、師範からの酒の誘いだ。

断る理由がない。



「………頂きます」



師範から杯を貰い、チビりチビりと酒を口へ運ぶ。



「お待たせしました。蛤のしぐれ煮です。お酒のお供にどうぞ」

「これは忝(かたじけ)ない。まさか藤姫殿の手料理を食すことになるとは思いもよりませんでした」

「まぁ、大したものではありませんからどうぞ」



白藤は蛤のしぐれ煮を二人分取り分けて、二人に手渡してから、再び台所へと戻って行った。



「なるほど、先の使いは藤の屋敷の使用人だったか…」

「師範?」

「いや、何も……」


酒を啜りながら、鱗滝は静かに目を伏せる。


/ 1979ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp