第47章 月一開催予定 読者感謝デー 縁壱編 藤の神子$
恭しく礼をした使用人が退室するのを見届けて、縁壱に駆け寄る。
「一体どうなされたのです?」
「ああ、鬼舞辻に会ってな」
鬼舞辻?
確かそれは鬼の……
でも、何故だろう?
胸がザワつく。
「藤姫?」
「すみません、すぐに………血鬼術・不治露」
チュと縁壱に口付けし、唾液を流し込む。
シュウゥ…
小さな裂傷が消えていく。
「噂には聞いていたが…本当に治るのだな…」
「縁壱さんは滅多に怪我をなさらないから…施術は初めてですものね」
「ああ、さすがは藤の神子だな」
「神子だなんて……私は…」
とすっと、押し倒される。
「噂では、このままお前を抱けば怪我が治ると聞いたが?」
「はい、間違いではありませんよ?」