第45章 里帰り$
「お前にばかり心配をかけて済まないな、白藤」
「そんな事は……」
「文では何度か師範ともやり取りをしていたんだが……錆兎の事もあって、直接ここには何年も来られなかった……決心が着いたのは、お前が居てくれたからだ…」
「………」
「ありがとう」
お礼を言うのは……
「冨岡さん、お礼を言うのは私の方です……顔を見せて頂いても?」
振り返り、冨岡の頬に触れる。
「ありがとうございます、私を受け入れて下さって。貴方と出逢えて、私は……本当に幸せです……///」
白藤の瞳はうっすらと涙を湛えていて…
「泣くな」
「泣いてません…///」
月光に照らされる白藤が美しくて……
そのまま消えてしまいそうだ。
腕の中に閉じ込めた白藤は温泉のおかげか普段より少しだけ体温が上がっているように感じられた。
その温度が、夢では無いと教えてくれる。
俺は今、彼女とここに居る。
「冨岡さん?///」
このまま、一つになりたい。
「白藤……抱いても、良いか?」
「………はい///」