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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第6章 藤に詩へば$(無惨裏)


「前の薬師に私は二十歳まで生きられないと聞いた…」

「そんな…!」



そんなの……

短すぎる……



「今の薬師は私の体を少しでも、長らえるように体を作り替えると言っていた」


「希望があるのなら、それに託しましょう。私は貴方様のお側から離れませんから」


「白藤……」



ぎゅっと抱き締められると、小さくトクントクンとお兄様の心音が聞こえてくる。



「お兄様……」



兄、か…
無理もない。
白藤とは家族同然の関係だ。



私はあと二ヶ月で二十歳となる。
もう、時がないのだ。



恋人の様に逢瀬を交わしている相手もいない。
それで愛が成就するわけでも無いからだ。
常人にできることが私には出来ない。



彼女に、思いを告げたとして、側にいてやることが出来ぬのならば、最初から……


何も、告げぬ事が正解なのだ。


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