第46章 最終日には$
「……本当にその格好で行くのか?」
隠制服の甘露寺と同じ前開きの衣装に身を包む白藤。
「はい、確かにちょっと恥ずかしいんですけど…せっかく作って頂いた制服ですし、それにほら甘露寺様とお揃いと思えば…」
「悲鳴嶼さんなら大丈夫かと思うが…妙な事をされたら戻ってこい」
「冨岡さん。心配し過ぎですよ」
「悲鳴嶼さんより、他の隊員が……いや、何でもない…」
言い淀んで、口をつぐむ。
「じゃ、行って来ますね」
「ああ」
白藤を自分にばかり固執させてはいけない。
そう己に言い聞かせて、冨岡は白藤を見送った。
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悲鳴嶼の屋敷にて。
「悲鳴嶼さーん」
「ああ、迎えに行けず済まなんだ。藤姫殿」
「いいえ…はぁ」