第44章 薄氷$
「ふふ。もうすぐ夕飯ですから。皆さん待ってて下さいね?」
そう言って、また白藤が料理を始める。
「何か、良いなー。柱ばっかり得してさー」
「善逸、ちょっと向こう行こうか?」
「何で?」
「いや……」
冨岡さんの匂いがだんだん変わってきてて、これは…嫉妬かなぁ?
「冨岡さん、すみません。ちょっとこちらに!」
「何だ?」
白藤に呼ばれて、冨岡は再び台所に入って行った。
「ふぅ」
「なぁ、炭治郎。冨岡さんと白藤さんって、いつから一緒に住んでるんだ?」
「善逸、気付いてたのか?」
「だってあんまり違和感ないからさ…音も安定してるし…」
そう言えば善逸は耳が良いんだった。