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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第6章 藤に詩へば$(無惨裏)


「まあ、お兄様。歩いて来られたのですか?牛車は?お顔の色が…」

「今日は気分が良かったから、朝廷脇の藤棚へ行ってきたんだ。お前に似合うと思って…」



舞山が大事に持ち帰った一房の藤の花。


そのまま、髪に挿してやれば、白藤が気恥しそうにする。



「藤の花…私には勿体無いです」

「そんなことはない。お前は肌も白いから藤の花がよく映える」

「ありがとうございます」



それまでは些細なことが幸せだった。
本当に、この頃は、幸せだった。



$$$



「ああ、薬師様。お待ちしておりました!」



知り合いの下男に早馬を頼んで良かった。



「白藤様。どうしたのですか?そんなに取り乱して…」

「舞山様が…血を吐かれて…」



動揺を隠し切れていない様子に薬師も事態を重く感じ、直ぐに処置へ取り掛かるべく、屋敷へ上がった。



「!、失礼しますよ」

「どうか、どうかお助け下さい…」

「必ず、お役に立ちます」



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