第39章 恋は媚薬$ (冨岡裏夢)
冨岡の屋敷。
無事に着いた。
まあ、私は運ばれているだけだから当然と言えば当然なのだが。
体が熱い。
完全に媚薬が全身に回っている。
鬼の私ですらこうなのだから、普通の人間は正気を保っていられないだろう。
まあ、普通の人間にはただの毒でしかないのだが。
鏑丸の毒は痺れるだけなので、常人であれば二、三日で痺れも抜ける。
冨岡さんは私を抱き抱えたまま、寝室まで運んでくれた。
先に用意してくれたのだろう、布団の脇に座ると彼は心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「冨岡さん……」
「何故井黒の蛇に噛まれたんだ?けしかけられたのか?」
「えっと……」
→素直に経緯を話す。
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→言葉を濁して夜伽に誘う。
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