• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第34章 今夜はお気の済むまま$ 冨岡夢


$$$


「ん…」



まだ眠気の残る体を引き摺りながら目を擦る。



「目が覚めたか?」



鼻を擽るこの匂い。

どうやら何かこさえてくれたようだ。



「何もないよりはいいだろう?」



そう言われ、冨岡に差し出された椀には雑炊が盛られていて。



「有り合わせで悪いな」



そう言われた通り、確かに雑炊の具材は青菜などの山菜が中心だった。

誰かに食事を用意されたことなど、ただの一度もなかった。

冨岡は雑炊を受け取った白藤がぽろぽろと涙を流し始めて狼狽した。



「どうした?」



やはり雑炊では口に合わないのか?



「いえ、すみません。…誰かに食事を用意されたことがなかったもので…」


確かに白藤が食事をしている光景をあまり見かけたことがない。

あまつさえ、誰かと一緒になど……



「……そうか」

「冨岡さん、ありがとうございます…あ、そういえば御館様から頂いたものがあるんです」


/ 2015ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp