第27章 目覚め
いた!!いた!!いた!!
見つけた…!!!
「玄弥ーーーっ!!!北東に真っすぐだ!!五体めは低い位置に身を隠してる。向かってくれ!!援護する」
炭治郎の声が玄弥に届く。
北東!!
「禰󠄀豆子!!玄弥を助けろ!!鬼に玄弥の邪魔をさせるな!!」
ゴウ。
再び、可楽の葉団扇の突風が炭治郎たちを襲う。
再生が完成している!
ガシッ。
宇髄が炭次郎の腕を掴み、自分の元へ引き寄せる。
「おい、竈門。何か考えあんだろうな?」
「宇髄さん!」
はっ。
まずい錫杖の鬼が!
「宇髄さん、俺をこのまま風上に向かって投げ飛ばしてください!!」
「あん?」
「早く!!」
「うし、わかった。派手に飛べぇ!!」
積怒に向かって真っ直ぐ炭次郎が飛んでいく。
「はっ。所詮は人の浅知恵。そんな奇襲は無駄だ!」
炭次郎に錫杖を突き付ける。