第4章 遊郭潜入大作戦$
「そりゃまあ、変装よ。不本意だが地味にな。お前らにはあることをして、潜入してもらう」
「あること?」
「俺の嫁は三人とも優秀な女忍者、くの一だ。花街は鬼が潜む絶好の場所だと俺は思ってたが、俺が客として潜入した時、鬼の尻尾は掴めなかった。だから客よりももっと内側に入ってもらったわけだ。すでに怪しい店は三つに絞っているから、お前らはそこで俺の嫁を捜して情報を得る」
「なるほど」
「"ときと屋"の「須磨」"荻本屋"の「まきを」"京極屋"の「雛鶴」だ」
「嫁もう死んでんじゃねぇの?」
ドゴッ。
「失礼いたします、ご入り用の物をお持ち致しました」
家人が宇髄に化粧道具を渡す。
「どうも」
「……」