第4章 遊郭潜入大作戦$(冨岡裏)
「いいか?俺は神だ!お前らは塵だ!まず最初にそれをしっかりと頭に叩き込め!!ねじ込め!!俺が犬になれと言ったら犬になり、猿になれと言ったら猿になれ!!そしてもう一度言う。俺は神だ!!」
ビシィッとポーズを決める宇髄。
「………」
あまりにも唐突な、けれども自信に溢れた宇髄の自己評価に白藤は思考停止に追いやられた。
「はいっ!具体的には何を司る神ですか?」
「いい質問だ。お前は見込みがある。派手を司る神…祭りの神だ」
炭治郎の質問のおかげで何とか我を取り戻した白藤が首を捻りながら、質問をする。
「宇髄様、何をおっしゃてるんです?」
良かった、白藤さんとは馬が合いそう!
善逸は心の中で叫んだ。
「当然のことを言っているまでだ。さて、花街までの道のりの途中に藤の家がある!そこで準備を整えるぞ。付いて来い!!」
くるりと向きを変え、宇髄がその場から消える。
フッ。
「消えた!!」
「これが祭りの神の力…!」
伊之助が目を輝かせるのを後目に炭治郎はが淡々と答える。
「いや、あの人は音柱の宇髄天元さんだよ」
「今、名前聞いてないけど!?」
善逸の金切り声に近い突っ込みに耳を塞がなくなりながら、白藤は彼方に指を向ける。
「宇髄様ならあちらですよ」
「え、はやっ。もう胡麻粒みたいになっとる!!」