• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第80章 家族の形$ 其の二


誰かと食事をする。

そんな、ほんの些細なことだけれども。


しのぶにとって、とても大きな一歩だった。


そしてそれは鋼鐵塚にとっても。


特に会話も無く、静かに歩いているだけなのに、いつもの帰路が今日は別の道に見えてしまうくらい。


目に映るものが、これまでよりも美しく見えた気がした。


蝶屋敷が見えてきた辺りで、しのぶが足を止めた。



「どうかしたのか?」

「いいえ」


なんでもない。

けれども不思議と心地よいこの時間が、このまま終わるのが口惜しくて……


もう少しだけ、二人で居たい。


その一言を伝えようにも、今のしのぶは上手く声を出せなくて……


このどうしようもない衝動が『恋』だということに、まだ二人とも気づいていない。



「もう少しだけ散歩するか?」

「はい」



鋼鐵塚の提案にほっと胸を撫で下ろす。


いつの間にか、ぎこちなかった手繋ぎが自然に出来るくらいには、距離が縮まったのである。

/ 2044ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp