第80章 家族の形$ 其の二
冨岡は問答無用で離れに通され、藤の屋敷の女衆が勇輝哉を構いたいとの理由で白藤ごと連行して行った。
「しかし、随分すんなり通してくれたものだ…」
一人取り残された冨岡は離れの端に座り、何の気なしに離れの天井を見上げた。
ここは幾度と通された見慣れた部屋のままである為、自身の屋敷の次に居心地の良い場所かもしれない。
「義勇さん、入って良いですか?」
「何を言ってるんだ?白藤……?」
襖を開けて出てきた白藤が藤の屋敷の着物を着て居たので、冨岡は一瞬だけ思考を停止した。
「久しぶりに着てみたのですが……どうでしょうか?」
「……似合っている。昔も、今も……///」
「……っ///」
目を合わせるのが気恥ずかしいくらい、白藤が眩しく見えて赤面する冨岡と、まさか褒めて貰えるとは思って居なかったため、赤面する白藤。