第79章 燃ゆる想いを$(冨岡裏)
「まあ、女手は足りてるから、昼と夜、分担して何とかなってはいるけどな」
「分担?」
眉根を寄せる冨岡に宇髄が続けて問う。
「丸一日母親だけで面倒見るのは無理があるだろう?」
「………」
「お前、手伝ってねぇの?」
「………」
急に黙り込んだ冨岡に手を振ってみる。
「おーい、冨岡?聞いてるか?」
「宇髄。何処からが手伝いになるんだ?」
「……乳は母親に任せるしかないとして、寝かしつけで抱き抱えたり、湯浴みさせたり、色々あるだろ?」
「宇髄は何かしてるのか?」
「とりあえず、さっき言った寝かしつけと湯浴みだな」
信じられないという視線。
「………」
「何だよ?」
「宇髄は偉いな。それに加えて俺は……」
「……冨岡?お前大丈夫か?」
「俺は駄目だ……赤子が邪魔だと思ってしまう……」