第78章 華ぞ咲く$
「はぁ、お二人の祝言、素敵だったなぁ……」
白藤達の祝言が終わってから二週間が経つのだが、皆一様に口を揃えて白藤が幸せそうで良かったと言う。
「幸ー、ひさ婆が呼んでるよー!」
「今行きます!」
私はひさ婆の一番末の孫。
藤の屋敷に来たのは刀鍛冶の里が襲撃される少し前の事でした。
兄や姉達のように容量の良くない私はひさ婆が声をかけてくれたので、こちらにご厄介になっているのですが。
初日に、藤姫様と柱の方の情事を目撃してしまい、身体の疼きを抑えられなくなった私はその日のうちに自慰と快感を知ってしまい……
流れとはいえ、あろうことか柱の方に抱かれるという失態を……
あれ以降、度々藤の屋敷に訪れる風柱様に藤姫様が不在時は名指しで呼び出されるようになった。
時には土産のお菓子を頂き、時には談笑し、毎回では無いけれど、風柱様の匙加減で抱かれたこともある。