第76章 祝福の白は青と交わる$(冨岡裏)
胡蝶が白藤に薬を打ち込んだのが、彼女が意識を失う直前だったため、それもそうかと思い当たる。
「私で良いのですか?」
「何か不安でも有るのか?」
「御館様達亡き後に祝言というのも……」
という事は、時期が悪いと言っているのだろうか。
「義勇さん。私は今のままでも幸せです」
「……いや、ちゃんと祝言はする。でないと、白藤を妻に出来ない」
「………それ、は///」
かああっと赤面する白藤を他所に、冨岡は他の柱に横取りされない為にも、と意志を固くするのであった。
「妻……ということは……今度からは、その『旦那様』と、呼んだ方が……よろしいです、か?」
虚を付かれて、冨岡が目を丸くする。
「…………悪く、はないが……暫くは名前で呼んで欲しい……////」
照れてる義勇さん可愛い!と思いつつも、口にすればまた抱き潰されてしまいそうなので、ふふと小さく笑うに留める。
「白藤。俺と夫婦になってくれるか?」
「はい、喜んで」
ー了ー