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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第77章 咲くは朱なれど散るは白


「お前たちは無惨を鬼神にするための『贄』だ。誰一人としてこの場から逃がしはしない……ふるべふるべ、ゆらゆらと……」


「させるか!!」


宇髄が蘆屋道満に向かって煙玉を投げつける。


動揺を誘って詠唱を途切らせることが狙いであるのだが、さすがは歴戦の術士というべきか、ひらりとかわされてしまう。



降るべの唄は降霊の呪言。


今は亡き者を黄泉より呼び寄せる。


この場にいる者たちを全員黄泉路に送り付ける算段かもしれない。



そうはさせない。


白藤とて、この場に大切な人がいるのだから。


「嘴平!!たたみかけるぞ!!」


「おう!!」



宇髄の号令で伊之助も臨戦態勢に入る。


予備動作無しで動き出せるのは、伊之助の専売特許である。



「音の呼吸 伍ノ型 鳴弦奏々!!」


「獣の呼吸 伍ノ牙 狂い裂き!!」


遊郭での合同任務より月日は経過したが、伊之助が柱稽古で基礎体力を底上げしたために、宇髄との連携にもついていけている。

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