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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第76章 違えし縁


一体、何なのだ。

この男に対する既視感は……

人を気にする事など、これまで久しくなかった。



「何を惚(ほう)けているのだ、鬼舞辻無惨。お前は私の作りし最強の鬼だ。人間如きにやられてどうする」

「……作られ、た………?」



何を、言っている……?



だが、確かに知っているのだ。

この男の声を、仕草を、凍てつく様な眼差しを。



「蘆屋道満。何故、貴様がここに居るのです!?」

「ほう?見知った顔だと思っていたが、お前はあの時の女房か……ますます、滑稽だな……」

「白藤?」



ここまで、動揺した彼女を見たことがない。



そんな緊迫感だった。

急に騒がしい足音が聞こえるまでは。



「退け退け退けーーー!!伊之助様のお通りだーーー!!」

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