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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 向かう白、揺蕩う藤色


足が、思う様に前に出ない。


情けねぇ。

身体が震えてやがる。



玄弥は奥歯を噛み締めた。



落ち着け。

ここにいるのは俺だけじゃない。



悲鳴嶼さんや兄貴。

他の柱たちもいる。



大丈夫だ……


玄弥は改めて鬼舞辻を見据えた。


「ははっ!久方ぶりの食事にありつけたことを感謝するぞ、鬼殺隊。飢(かつ)えていた今の私にはなかなか上等だった」

「柱は近くに居るか!?」

「上弦の壱との決戦後の岩柱、風柱、霞柱、水柱が付近にいると思われます!」

「よし!その四名に無惨を任せる!」

「了解です!!」


『伝令、伝令ー!岩柱、風柱、霞柱、水柱!今すぐ鬼舞辻無惨の元へ!!』


鎹鴉からの指示は御館様の意思。


「人の命を……何だと思っているのだ、お前は!!」


「珠世。お前とて喜んで夫と息子を喰らい尽くしたではないか!」


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