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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 向かう白、揺蕩う藤色


「どうした?」

「………いいえ」



今の声は私の心の中の声なのか……


はたまた得体の知れない何かなのか。



「さて、そろそろ進むとしよう」



悲鳴嶼の一声でその場にいた全員が立ち上がる。


自然と歩き出す方向が二手に別れた。


悲鳴嶼、時透、玄弥が右へ。

白藤、冨岡、不死川が左へ。



向かう先は同じでも、両方を警戒する為だ。

柱が二名ずつ配置に付くのも心強い布陣である。



「無惨!!お前は私と道ずれだ。地獄に落ちろ!!」

「珠世、貴様!!私の体に何を打ち込んだのだ!!」



言い争う声が聞こえた。

間違いない。



この先に鬼舞辻無惨が居る。



その場にいた全員に緊張が走る。

呼吸を整え、出来る限り気配を絶つ。

全員で奇襲をかけるつもりで動かなければ、勝機はない。


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