第70章 咲くは朱なれど散るは白
「炭治郎の首を斬れ!!どう見ても正気ではない!!」
「そんな!!炭治郎ですよ!そんなに簡単に鬼になる訳がありません!!」
冨岡の発言にカナヲが異を唱えるも、柱たちは炭治郎を危険分子と見なし始めた。
「カナヲ、離れなさい……」
「でも、しのぶ姉さん!!」
「炭治郎君の様子がおかしいのは、貴方が一番分かってるんじゃない?」
「っ……!!」
でも、そんなの……
「冨岡、変われ!!ソイツは俺が殺る!!」
「不死川……」
「俺はこいつとは因縁があっからなァ。テメェは白藤を何とかしろォ!!」
「……分かった」
「くくく。無駄だ、もう止まらない。さぁ竈門炭治郎。いや阿久良王。ここにいる者たちを殲滅するのだ!!」
「お前、炭治郎の事変な名前で呼ぶんじゃねー!!」
単騎で蘆屋道満に突っ込んでいく伊之助を見て、善逸が慌てて後を追う。