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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 弦音に捕らわれぬ事勿れ





ーー白き乙女は捕らはるる。

呪(まじな)いの檻に囚われる。



藤の合わせ色目の装束を、身に纏うは白き乙女。

籠目の檻の中にいて。



白き乙女は眠り続ける。

迎えが来るまで滾々(こんこん)とーー





舞山は直ぐに屋敷の異変に気付いた。

白藤が居ない。

やはり、あの薬師が。

彼奴は善人の皮を被った悪人だ。

舞山は血眼になって薬師を探した。

陽の光を浴びられなくなってしまった舞山は黄昏時から少しして、月が上る頃から屋敷を出た。

薬師の薬で疲労は少なくなったが、活動を制限されていることに変わりはない。

舞山は苛立っていた。

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