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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 弦音に捕らわれぬ事勿れ


被衣を被っていて、顔が良く見えぬ……

式を通して、術を放つ。

軽い風を起こして被衣を飛ばすと、現れたのは齢十五の少女。

舞山が話していた黒いたおやかな髪は欠片もなく。

全てが白に染まっていた。

だが、線は細くも若く美しい娘。

どことなく色気を感じさせる仕草。

道満は白藤を一目で気に入った。

依頼人は若い貴族。

病がちだが、出自は名家。

対する女房はその家に仕える側妻の孫娘。



ーー貴族の出世に女は付き物。

あの女房は俺が貰おうーー



道満の企みに舞山は気付かない。

舞山の中では、それよりも遥かに憤りが、妬みが強く根ずいてきていたからだ。

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