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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 弦音に捕らわれぬ事勿れ


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一方その頃。

「だーっ!埒があかねぇなっ!!」

さっきから琵琶の音に翻弄されっぱなしだ。

まぁ、嘴平は所構わず足元の襖や通路をぶち抜いたりしてるが………

そもそも、足場がなきゃ辿り着けねぇし……

待て。走らなきゃ辿り着けねぇ訳じゃねえよな?

「嘴平!!あの琵琶の鬼の足元、斬れるか?」

「ハッハァっ!!余裕だぜ!!獣の呼吸 肆ノ牙 切細裂き・連撃ぃ!!」

バリバリバリバリ!!

伊之助が一度真上に飛び上がって鳴女目掛けて突き進んでいく。

「おお!いいな、嘴平!!援護してやるぜ!!」

派手に煙玉を打ち上げて目眩しを狙う。

鳴女の動きを狭める為に四方を囲むようにするために。

目配せだけで俺の意図を汲み取ってくれる同士達。

このままいけるハズだ。

琵琶の鬼の頸を狙え。

嘴平に気を取られている内に。

それに直接頸を狙えないなら、煙幕に仕込ませる。

胡蝶から預かった藤の毒を。

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