• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 弦音に捕らわれぬ事勿れ


無理もない。

相手が柱ですら適うかどうか分からない敵を前にしているのだ。

恐怖で足が竦む者も居ただろう。

悲鳴をあげることも出来ずに死んでいった者。

即死であるから痛みは一瞬であったのかもしれない。

でも、今鎹烏の目を通して見える惨(むご)たらしい惨状に。

辺り一面に広がる血の池に。

輝利哉の拳は怒りに震えるのである。

それでも、声を絞り出す。

それ以上に犠牲を出さないために。

「柱の到着を待て!!回復の為の食糧にされる!聞こえている者!!」

「輝利哉様……」

くいなの手が震える。

側に控えていたにちかもまた大勢の隊士の死に動揺する。

「皆一旦退キナサイ!!カァー」

/ 1831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp