第71章 残荷、陽炎
一方、眠るように意識を失った善逸を救出した愈史郎率いる村田一行は伊之助共々その場で応急処置を施す。
愈史郎が善逸と伊之助の傷を診ながら処置をするのだが、いちいち突っかかるような物言いをするもので、村田が愈史郎を一喝する。
「血気止めは使っているが、この顔の傷は罅割れが止まらなければ、眼球まで裂けるぞ」
「やめろーー!!気が滅入ることばっか言ってんじゃねーー!!!」
「大声出すから鬼が来たぞ。いい的だな」
ドドド。
「うわー!」
下っ端鬼を退治するため村田含め隊士が攻撃する。
「うおああ!!頸が硬ェェ!!」
「さっさと倒して下さいよ、先輩」
ため息を吐く愈史郎に怒号を飛ばす隊士一行。
「おめぇ、後で覚えとけよ!!」
「てか、お前階級何なんだよ、俺らより下だったら許さねぇからな!!」
「教えるもんか」
「テメェ、本当後で説教な?」