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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 残荷、陽炎


好きな人や大切な人は漠然と、明日も明後日も生きてる気がする。

それはただの願望でしかなくて、絶対だよと約束されたものではないのに。

人はどうしてかそう、思い込んでしまうんだ。

「相変わらず貧相な風体をしてやがるなぁ。よぉ、久し振りだなぁ善逸」

「獪岳。鬼になったお前を、俺はもう兄弟子とは思わない」

善逸の気迫に押され、伊之助は押し黙る。

「変わってねぇなぁ。チビでみすぼらしい。軟弱なまんまでよ。なぁ善逸、柱にはなれたのかよ?壱ノ型以外も使えるようになったか?」

「あぁ?何だテメェ……」

「適当な穴埋めで上弦の下っ端に入れたのが、随分嬉しいようだな」

「何だと?ハハッ!!言うようになったじゃねぇかお前……」

「何でだよ、雷の呼吸の継承権持った奴が何で鬼になった?アンタが鬼になったせいで、爺ちゃんは腹切って死んだ!!」

「知るかよ」

「爺ちゃんは一人で腹を切ったんだ。介錯もつけずに。腹を切った時誰かに首を落として貰えなきゃ、長い時間苦しんで死ぬことになる。

爺ちゃんは自分で喉も心臓も突かずに死んだ!

雷の呼吸の使い手から鬼を出したからだぞ!!」

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