第68章 リクエスト 現パロ 二人の家元$
どうすれば、良いんだろう……
「寒くないか?ほら」
「カイロ?」
義勇くんから手渡されたホッカイロを受け取る。
「それとも自販機でコーヒーでも買うか?」
缶コーヒー、実弥くんがいつも買ってくれたな。
「白藤?」
「ううん。あ、でも、義勇くんが寒いんじゃない?手が……」
カイロ貰っちゃったし。
「嫌じゃないなら、こうしたいんだが……」
義勇くんがカイロを握っている私の手を握る。
確かに、それなら暖はとれる。
でも、ちょっと。
いや、かなり、ドキドキする。
この鼓動が、隣りにいる義勇くんに聞こえてしまいそう。