第68章 リクエスト 現パロ 二人の家元$
「なぁ、白藤」
「何?実弥くん」
「俺じゃダメか?」
「ダメって?」
実弥くんが何を言わんとしているかが理解できなくて……
「俺と付き合ってくんねェか?」
実弥くんなら昔から知ってる。
でも、付き合うって何なんだろう?
蔦子お姉さんと龍臣お兄ちゃんとは違うのかな?
疑問に思いながらも。
「実弥くんならいいよ」
と、答えた私に向かって笑ってくれた彼がほんの少し大人に見えた。
次の日から一緒に登下校したり、お互いの家で宿題をしたりで、二人で過ごす時間が増えた。
「白藤!」
「実弥くん、どうしたの?」
「今日委員会あんだけどよォ」
「私も部活あるから」
何となくすれ違いが多くなって来た頃に。