第67章 澱(おり)の中で$
だが、彼女は陰茎を咥えたまま。
今度は鈴口を揉み始めた。
自分の意思ではない、強制に近い快感を与えられ、むくむくと、だが確実に屹立していく陰茎を彼女は咥えたまま、舌や喉を使い分け、快楽へと導こうとする。
冨岡は息も絶え絶えになりながら、力の入らない手で彼女の頭を押し返そうとする。
「は……あっ……」
彼は知らない。
与えられ過ぎる快感を。
絞り尽くされる渇望を。
初めて味わう射精以外の快楽に頭がついて行かなくなり、体の力も入らない。
試しに全集中を使ってみたが、快感が割増して、彼女に精を吸われると同時に全身が性感帯になったかのような衝撃が駆け巡った。
三度も絶頂を迎えたが、彼女の様子は変わらない。
ただただ『性』を喰らっている。