第67章 澱(おり)の中で$
$$$
冨岡の屋敷にて。
「義勇さん、大丈夫かなぁ?」
炭治郎が庭で洗濯物を取り込みながら呟く。
「何とかなるだろ」
宇髄が炭治郎の呟きに答える。
「それより竈門、それは何だ?」
縁側に取り込んだ洗濯物と風呂敷が置いてある。
宇髄が気になったのは風呂敷の中身だ。
「さっき川向かいのおじいさんの草取りを手伝ったら栗を沢山頂いたので栗ご飯を作ろうかと」
「へぇー。お前何でも出来んのな。俺も食って行って良いか?」
「はい。まずは一度栗を茹でてから皮を剥くんですが、この量だと一人じゃ処理しきれなくて……」
「おう、手伝うぜ?」
「本当ですか?わぁ、ありがとうございます」
「お前、良い奴だな」
宇髄と炭治郎、禰豆子の三人で栗ご飯
を囲んで夕餉にした。