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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第67章 澱(おり)の中で$


何故、茸?

と思わなくもないが、白藤が笑っているなら、それで良いと思えた。

竹林を抜けて小高い丘に出る。

「見事な夕焼けですね……」

「あぁ。母上の瞳と同じく茜色だ」

「………暖かい色ですね。杏寿郎様や槇寿郎様、千寿郎君の瞳にも茜色が宿っています」

その言葉にほんの少しだけ胸を高鳴らせる。

「さて、冷える前に帰ろうか」


ーーこぽ。


「む?藤姫殿、何か言ったか?」

「いえ?」

おそらく、胎動が伝わったのだろう。

こぽこぽと水音がする。

まるで、話しかけられているように。

その度に怖気(おぞけ)が走る。

"ここに居る"と言われているように。

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