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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第67章 澱(おり)の中で$





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「千寿郎です、入ってもよろしいでしょうか?」

「どうぞ……」

用意してもらった小袖に腕を通した白藤は仄かに膨らんだ腹部を目立たぬように着込んだ。

「おはようございます。白藤さん。お加減いかがですか?」

「おはようございます。千寿郎さん。お手伝い出来ず、すみません」

「いいえ。好きでやっているので、気にしないで下さい。食べられそうですか?」

白藤に気遣わしげな視線を送りながら食膳を運んで来た千寿郎は尋ねる。

「えぇ、頂きます。体力を付けなければなりませんし……」

「兄の好きな強飯のおにぎりでは胃に重いので、白藤さんには卵粥を用意してきました」

差し出された卵粥はまだ湯気を上げていて、程よく金色に色付いたお米が美しい。

「お口に合えば良いんですが。冷めない内にどうぞ」

「ありがとうございます」

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