第64章 絡む糸
「さて、白藤。気分はどうかな?」
「はい、大丈夫です」
「無理は禁物だよ?」
「……昔の、記憶を…思い出しました」
「………どうかな?暗示を強くしようか?」
「………いえ、全部受け入れます」
「良いのかい?」
「はい…確かに嫌な記憶も沢山ありますけど……冨岡さんが、義勇さんが近くに居てくれるなら……乗り越えられると……思いました」
「そうかい」
御館様の右手が私の頭を撫でる。
暖かい。
「義勇のこと、受け入れてくれてありがとう。あの子も少しずつ柔らかくなってきたね。いい変化だよ」
「そう、ですか?///」
「ふふ。君はいい変化をくれるからね。そのままで。君は君のままで、鬼殺隊を支えて欲しい」
「はい」