第63章 春告げ鳥が鳴く頃に$ 不死川激裏短編
私が好きな人には好いている人がいるらしい。
だからこの想いは叶わぬ恋。
鬼殺隊に身を置いてる自分が恋愛なんぞに囚われていてはいけない。
私の同期は人数が比較的に多い。
ある時ふと聞かれた。
柱の中でなら誰が好き?と。
名前を出す気にはなれなかった私は、
無愛想な人とだけ答えた。
そうしたら、いつの間にか私が水柱を好いているらしいと隊員の中での噂になった。
そんな矢先。
「白藤!」
「音柱様」
「敬称で呼ぶなよ、宇髄で良いって」
前に一緒の任務に就いた柱は宇髄さんだけ。
炭治郎が浅草で鬼舞辻に遭遇した頃にとある屋敷で人が消えるという事件があり、甲隊員である私と宇髄さんの二人で当たることになったのだ。