第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1
「冨岡さん?」
「あぁ、すまない。俺はもう寝るからそろそろ帰ってくれ」
えー?
全然効き目が無い感じなのかしら?
また改良しなきゃ。
「そうですか。分かりました……」
残念です……
しのぶの想いとは裏腹に、冨岡は思考を巡らせていた。
このまま朔の部屋に行くか、白藤を思って自慰で済ませるか。
媚薬の効果にもよるが……
朔の部屋は隣。
鍵がかかっていなければすぐに入れるが……
果たして何度も繰り返すのは浮気ではないだろうか。
頭をひねりながら、隣の部屋に赴くか悩んでいた時……
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隣の部屋では。
「美味しかったー。でも……」
なんか変。
熱いというか、疼くというか……
※来客用の料理全てにしのぶが媚薬を仕込んだため、朔にも媚薬の効果が現れた。
どうしよう……