第8章 上弦の陸
「ヒノカミ神楽 灼骨炎陽」
ガガガガガ。
堕姫と炭治郎の攻防の中。
「お兄ちゃああん!!」
ズッ。
堕姫の体が二つに分離する。
「誰だあ?俺の妹泣かせてんのわぁ」
何、あれ…
「旦那さん、早ぅ!」
隣にいる大旦那が腰を抜かし、その手を白藤が引っ張る。
ビュっ…
鎌が宙を舞う。
ダンッ!
人に当たって…
血飛沫が舞う。
「うわぁあ!弘さん!」
らしくない。
けど、足が止まってしまった。
「何してる、白藤!!」
「冨岡さん…」
ズル…
いつの間に背後に!
「お前、何だ?普通の鬼じゃねぇなぁ?」