第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1
ドクン。
それより、さっきから何なんだ?
体が熱い。
まるで熱にでも、うかされているようだ。
もしかすると、何か盛られた?
いや、何を?
下剤なら腹が痛くなるだけのはず、さっきの自白剤とも違う……
「冨岡さん」
さっきからベタベタと触って来るな……
俺には妻がいるからその気は無いとさっき伝えて……
ん?
これはあれか?
閨に誘われているというヤツなのか!?
今の今まで気付かなかった冨岡は妙に焦り始めた。
待て、待て、待て、待て!
こういう場の対処は宇髄あたりが一番場数を踏んでいそうだが、いかんせんこの場にいないので、助言も貰えないし、居てもきっと上手いことからかわれて、かわされる。